深川コーヒータウン

東京江東区の深川寺町界隈に形成されつつある「深川コーヒータウン」

コーヒーの風味に影響する栽培地の標高

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コーヒーの風味に影響する栽培地の標高

コーヒー豆の芳香に地理の影響は計り知れなく大きいものです。全てのコーヒーは熱帯地域で生育しますが、生育された標高はコーヒーの味を決める重要な要素となります。赤道を中心に北緯・南緯30度の間の熱帯地域にあるコーヒーベルトの山岳地域は紛れも無く素晴らしいアラビカコーヒーを産出しています。中・南米、東南アジア、太平洋の島々、中央から南アフリカは、世界で最もコーヒーを生産している地域です。3,000から6,000フィートの標高あるいはそれ以上は、コーヒーの木の生育の理想的な条件を備えています。つまり、霜が降りない年間平均気温が70º F、中程度の雨量、日射が良好であることです。これらの条件により、コーヒーの品質を判断する主たる3要因、風味、輝き、芳香を高めることになります。

 

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高地で育った豆は、硬く、密度が高く、濃縮されたコーヒーの風味を潜在的に有しています。中米ではコーヒーの木が育った標高を基準に、コーヒーの品質の等級を決めています。グアテマラでは例えば、厳密に硬い豆(strictly hard bean (SHB))と称されるコーヒーは4,500フィートかそれ以上の標高で育ったということを意味します。メキシコでは、高いという意味のスペイン語alturaという用語を用いて、高地産のコーヒーを区別しています。一般的に、生育された標高が高いほど、コーヒーの風味は、より目立った、特色のあるものになります。2,500 から 4,000フィートの低地で育ったブラジルの豆の優しく香りの良い品質から、6,000フィートの高さに近づく高地でのエチオピア産の舞い上がる花の香りの特徴を持つものまで、標高は、コーヒーの潜在力を高め、より大きな、かつ輝かしい、様々なニュアンスと複雑さをもたらします。

低地のコーヒー栽培地区では、逆に、コーヒーの木にとって厳しい生育条件が課せられています。高温で少雨によりコーヒーの木が早く成熟し、単純かつ口当たりの良いものから、土壌性から濁ったものまで、味覚の品質の幅があります。斜面で生育されたコーヒー豆の構造は、4,500フィートより高い土地で生育された硬質の豆より、柔らかい。その結果、デリケートな軟質の豆は、より濃い色にまで焙煎することに耐えられず、貯蔵中に風味が失われてしまいます。

高地栽培のコーヒーは、はるかに良い市場価格で販売できます。というのは、その優れた風味と名声のお陰と、コーヒーの木の低い生産性、人里離れた山奥で栽培し、作物として市場に出す農民の困難・苦労があるからです。より標高の高い所で栽培されたコーヒーが、より良いコーヒーだと言う訳ではありません。結局の所、コーヒーの品質は、究極的には個人の嗜好により決められるのです。標高は、しかしながら、コーヒーの風味を特徴づける1要素なのです。

https://scribblerscoffee.wordpress.com/2009/12/02/the-influence-of-altitude-on-coffee-flavor/